ヘナ&ハーブの種類

ハーブの説明

 

ヘナ(Lawsonia)

ヘナ(Lawsonia)

 

香りの強い常緑の低木で、生育すると6mになる。葉は細く尖り、小さく白色またはピンク色の花からなる花序と青色もしくは黒色の実をつける。  中東、北アフリカ、インドが原産地で、日向で生育し、髪の回復薬、染料として広く栽培されている。葉は生長期に採取される。

北アフリカとアジアで赤色の染料や香料として数千年にわたって使用されてきた。エジプトにおいては、ミイラはこの植物で染められた布で包まれた。アルバ ニアやインドでは顔料として葉を用い、指や掌や足に込み入った直線の紋様を書き入れた。葉は、人間の髪を染めるだけではなく、馬のたてがみや尾を染めるの にも使われてきた。クレオパトラはアントニウスに会う前、遊覧船の帆をうっとりするほど強いヘンナの花の油で浸していたといわれている。  アーユルヴェーダやユナニ-医学で主に使用され、葉は通常、咽喉炎(喉頭炎)のうがい薬として、そして、その冷浸液あるいは煎じ液は下痢や赤痢の際に使 用される。葉は収斂作用を示し、出血や強い月経時の排出を防ぐ。樹皮の煎じ液は肝臓の障害の際に使用される。皮膚寄生菌の感染や坐瘡、はれものを治療する 際、膏剤として使用される。

効用 収斂作用、天然色源、コンディショニング効果 主成分 クマリン、ナフトキノン(ロウソンなど)、フラボノイド、ステロール、タンニン

 

インディコ(Indigofera Tinctoria )

インディコ(Indigofera Tinctoria )

醗酵させた葉と茎は藍染めの原料になり4000年に渡り使用されている。鮮やかな青い色に染まり、生の葉はインドでは黒髪を濃くする為に使われている。中国では根と葉を、うつ病、分泌腺のはれ、汗もなどの治療に使われ葉には抗がん作用があるとされている。
効用 抗がん作用、天然色源

 

アムラ(Emblica Officinalis)

アムラ(Emblica Officinalis)

インドの森林地帯に生息し、薬効成分が豊富な植物。特に天然のビタミンCが多く含まれており、アーユルヴェーダ伝承医学の薬を作るためには欠かすことができない。他にも収斂効果があり、ヘナと混ぜることでヘナペーストが滑らかで塗りやすくなる。白髪予防、髪の成長を促す、髪を強くするなどの効果がある。

効用 収斂作用

 

ウォーターヒソップ/ブラーミ(Bacopa Monnieri)

ウォーターヒソップ/ブラーミ(Bacopa Monnieri)

沼地に生息する匍匐及び多肉性の多年草で、 50cm程度になる。葉は、へら方で多肉質、細長い茎に淡青または白色の花を付ける。 ウォーターヒソップは、インドで主に神経痛やてんかん、精神病といった神経疾患に用いられるが、胃弱や潰瘍、腸内ガス、便秘や喘息、気管支炎、不妊症といったほかの疾患に幅広く使用されている。中国では、インポテンツや早漏、不妊やリウマチに陽気を補う強壮薬として使われる。インドネシアでは、この植物はフィラリアの治療に使う。キューバでは、便通をつけるのに全草の煎じ液を、下剤や緩下薬として用いる。圧搾液はオイルに混ぜ関節痛に塗布する。また脳の強壮効果を持つ。

効用 枝毛・抜毛予防、湿疹等の皮膚トラブル治療、頭皮のカユミ防止など 主成分 バコサイドを含むステロイドサポニン

 

シカカイ(Acacia Cocinna DC.)

シカカイ(Acacia Cocinna DC.)

デカン高原等のインドの熱帯密林地域に生息する。さやに含まれるサポニンという髪を洗浄する成分が含まれているのでインドでは洗髪剤として広く使われている。さやをせんじた汁はフケをおさえるのに使用され、また、さやを細かく砕いて作る軟膏は皮膚病に良い。

効用 洗浄作用、フケ防止、コンディショニング効果、髪の成長を促す、髪を強くする

 

アカシアカテキュー(Acacia catechu Willd)

アカシアカテキュー(Acacia catechu Willd)

パンジャブからアッサムにかけるヒマラヤ地域とインド半島部に生息。 樹皮には冷却、収斂作用がある。はれもの、発疹、潰瘍を外部から冷やし、収斂する。樹皮はベジタブルオイルに効果的な非酸化作用がある。

 

マンジスタ(Rubia cordifolia Linn.)

マンジスタ(Rubia cordifolia Linn.)

根は養毛剤や収斂剤、消毒剤に使われる。またブドウ球菌の防止に効果があるとも言われ、ペースト状にしたものは皮膚のトラブル部分に塗られる。また、この根は赤く染まるのでメディカルオイルを赤くするのにも使われている。

効用 収斂作用、消毒作用、天然色源

ホーリーバジル(Ocimum sanctum)

ホーリーバジル(Ocimum sanctum)

インド、その他のアジアの熱帯地域原産である。また中央、南アメリカで広く栽培される。地上部は、開花前、初夏に摘み取られる。非常に重要な医療上の特性、特に血糖値を下げる効果を持つ。インドの薬草医学の中では発熱、気管支炎、喘息、ストレス、口腔の腫瘍の治療に広範囲に摘要される。 効用 血糖値降下、抗痙攣、鎮痛、血圧降下、解熱、適応性、抗炎性

 

 

フェニュグリーク(Trigonella foenum-graecum Linn.)

フェニュグリーク(Trigonella foenum-graecum Linn.)

80cmくらいに生長し強い芳香性のある一年生草本。3枚の小葉からなる葉、黄白色の豆のような花、鎌上のさやを持つ。
種子ははれもの等の湿布に使われる。また毛髪の育成を促進するとも言われてる。葉はその冷却作用のためにやけどや抜け毛予防に使われている。
効用 治療薬、毛髪促進、口臭予防

ニーム(Azadirachta indica)

ニーム(Azadirachta indica)

大きな常緑樹で16mほどに生育する。複葉で小型の白い花を持つ。
インドやスリランカの森林地帯が原産であるが、現在はインドネシアやオーストラリア、西アフリカを含むほかの熱帯地域でも自生している。
ニームノキはインドで古来アーユルヴァ−や民間伝承に使われていたほか、今でも植物療法に頻繁に使われる薬木の1つに数えられる。
インドにおける薬方を考えれば、ニームノキの木はすべての部位が薬用にでき、苦く収斂作用のある樹皮の煎液を痔に用いる。葉の煎液はマラリアや胃潰瘍、寄生虫に用いられてきた。葉の絞り汁、煎液または軟膏は潰瘍、傷、はれもの、湿疹やにきびに外用する。小枝歯をきれいにするのに用い、歯肉を引き締めて歯周病を予防する。ニームノキの油は種子から抽出し、主に髪油に用いる。強い抗菌作用、抗ウィルス作用があり、しらみや他の害虫を寄せ付けない。
またこの油はハンセン氏病の治療に用いられ、他の有効成分の媒体として使われている。樹液はハンセン氏病に対するもう一種の伝統的外用処方である。 近年の調査ではニームノキの油は解熱及び血糖値降下作用が証明された。種子は殺精子剤にもなるので男女の避妊具として現在開発中である。
効用 抗菌作用、抗ウィルス作用、解熱作用、血糖値降下作用

 

サンダルウッド/ビャクダン(Santalum album)

サンダルウッド/ビャクダン(Santalum album)

10mに育つ半寄生性の常緑樹。葉は皮針形で、淡黄から紫色の花が花序をなし、小さな黒色に近い果実を結ぶ。
東インド原産、東南アジアでは材と精油のために栽培されている。木は1年を通じて採取される。
中国やインドでは、ビャクダンの香りは高貴なものとして、何千年もの間あがめられてきた。木部はしばしば香としてたかれ、ヒンドゥー教の儀式で重要な役目を果たす。心材は特に香水に用いられるが、中国では紀元500年頃から薬としても使われてきた。
ビャクダンとその精油は防腐性を持つことから、膀胱炎や淋病といった泌尿生殖器系の治療に使用される。アーユルヴェーダ医学では、材の練り薬が発疹や皮膚のかゆみを和らげるのに用いられる。中国では胸部、腹部の痛みに有効とされる。
効用 皮膚のカユミを和らげる、鎮痛作用
主成分 3〜6%の揮発油(主にセスキテルポノール、α・βサンタロールからなる)、樹脂、タンニン

 

ウォード(Isatis tinctoria)

やや大型の2年草で、草丈は70cmほどになる。披針形の葉で花は小さく黄色で総状花序につく。果実は平たい楕円形で下垂する。中世には葉を藍色染料の原料として栽培されていた。根や茎、葉を煎じて服用すると解熱、解毒作用がある。また民間では黄疸にも用いられていた。
効用 解熱、解毒作用

 

リタ(Sapindus mukorossi Gaertn.)

ヒンディ語ではリタ、サンスクリットではクリシュナビージャ、英語ではソープナッツとして知られていて、その実の粉末を水で溶かしたものを額に塗ることで、頭痛を緩和すると言われている。アレルギー肌に使用すると、体の熱を下げるとされる。また、喘息や目の病いなどにも使用され、蛇毒の解毒剤としても使用されてきた
このリタの実の粉末は、洗髪にも使用されている。
バクテリアを100%殺菌する能力もあり、食器や床掃除にも使われている。果物や野菜洗いに使用すれば、表面上の農薬を取り除き、バクテリアなども殺菌するために、衛生的な処理となる。
シルクや羊毛の洋服をこの粉末を溶かしたもので洗えば、その洋服の耐久性が増す。
効用 解毒作用、洗浄効果

 

ミロバランノキ(Terminalia chebura Retz.)

 

20mになる常緑樹性大本。卵形の葉を持ち、白色花が頂端穂状花序をなす。五本の肋を有する果実を結ぶ。
中央アジアとインドが原産地で、イラン、パキスタン、インドの全土に見られる。果実は成熟時に採取される。
インド医学で数千年もの間使われてきた薬で、すべての消化器の症状に対する第一選択薬として考えられてきた。
果実は緩下薬、収斂薬として結腸を刺激することなく穏やかに規則正しい排便を促進する。ダイオウ(Rheum palmatum)のように、下痢や赤痢の治療にも使えるであろう。果実に含まれるタンニンは胃壁を刺激や感染から守り、小腸の分泌を減らすのに役立つ。そのうえ、果実は胃酸過多症や胸焼けを直すのを助ける。また煎じ液はうがい薬や、目の傷みの洗浄薬、膣炎や膣分泌物過剰症に対する灌注に使われる。
効用 緩下作用、収斂

 

ティットセイント(Terminalia belleric Myrobalan)

楕円形の葉、悪臭を放つ緑色の小さな花、柔毛を有する茶色の果実をつける常緑性大本。
インド、マレーシア、フィリピン原産。森林地帯で見られ、収斂作用のある果実のために栽培されており、果実は未熟なものも成熟したものも採取される。
果実は収斂作用、強壮作用、緩下作用があり、主に消化器系、呼吸器系の治療に用いられる。インドの薬草治療では、成熟果実が下痢や消化不良に、未熟果実が慢性の便秘の緩下薬として使われる。喉の痛みや声がれ、咳などの上気道感染の症状を治すのによく用いられる。外用としては、目の痛みの洗浄薬になる。
効用 収斂作用、強壮作用、緩下作用
主成分 果実にタンニンとアントラキノン

 

アメリカタカサブロウ(Eclipta alba Hassak)

湿った所に生える多年草。茎は上部で枝分かれし、枝先に5~8ミリほどの白い花をつける。葉は卵形で縁に鈍い鋸歯がある。毛髪促進やヘアカラーを暗くする効果がある。

効用
 毛髪促進